橈骨神経麻痺(とうこつしんけいまひ)


橈骨神経麻痺(とうこつしんけいまひ)は腕に走行する3つの神経のひとつで動かすという(運動神経)、感じるという(知覚神経)の両方の働きを持つ神経です。この神経は主に手首をそらす動きを支配する神経で、この神経が麻痺すると、手首が上がらない、指を伸ばせない、パー開くことができないなど運動の障害としびれなどの知覚障害が同時に生じます。発症された方はびっくりされると思いますが、うたた寝など短時間で簡単に発症してしまう、よく見られる症状のひとつです。

しかし専門的に対処できる所は少なく、この症状に対する正しい情報、治療法も十分とは言えません。橈骨神経麻痺で検索すれば、それなりの情報は出てきますが、薬物療法や、安静・運動療法・装具療法・保存的療法・手術など家庭の医学書のようなことが書いてあるだけで「では具体的には今どうすればいいの?」という疑問には答えられていないサイトがほとんどです。

「橈骨神経麻痺」という診断は貰えたけれど、その先の「肝心な治療法がわからない」、「どれが正しい治療法なのかがわからない」というのが現実だと思います。

当院では長年、橈骨神経麻痺の治療をしてきて、約2500件の症例を積み重ねてきました。長年の経験を生かして様々なご質問、症状に対応しています。ご自分の症状にほとんど一致する、まさにこれだ納得いただける実際の臨床に則した情報を提供しています。「いまどう対応すればいいのか?」「治療はすぐに必要なのか?」「どういう治療を選択すればいいのか?」など橈骨神経麻痺を発症した方が必ず参考になることを詳しく解説しています。

橈骨神経麻痺(下垂手)の症状

橈骨神経麻痺の特徴

橈骨神経麻痺の症状は、手首に力が入らなくなり、手首がだらんとたれてしまう(下垂手)という症状です。手首から先の動きが障害されるのが特徴で、手首を上げられない、指をパーに開けない、グーに握れない、指を伸ばすことができないなどの動きができなくなります。

橈骨神経は手首などを持ち上げるという運動神経と感覚神経の両方の働きを持つ神経です。この神経が障害されると、動かすという働きだけでなく(運動神経)、感じるという(感覚神経)の両方が障害されることになります。

 

運動神経の障害

手首の力が入らなくなり、だらんと垂れ下がり(下垂手)、手首が上がらない、指を上に上げる動きができなくなる、グーが握れなくなる、パーに開けなくなる、ドアノブを右方向に捻る力(回外)が弱くなるなどが橈骨神経麻痺の特徴的な共通する症状です。麻痺の程度が重いほど、手首を上に持ち上げられない、グーに握れない、パーに開けないなどの症状が顕著です。

手首の筋力(手首を持ち上げる力)が著しく弱くなるため、ちょっとしたものでも持ち上げられなくなります。また指先に力が入らなくなりますので、指が伸びなくなり、ペンなどうまく持てず、字もうまく書けません。パソコンのキーボードなども打てなくなります。

また腕や手の平、甲のむくみなどもよく見られる症状です。手が腫れてしまったとご相談を受けますが、その多くはむくみによるものです。

 

感覚神経の障害

肘~手首にかけてのしびれや感覚鈍麻(中程度~重度の方に多い)、親指と人差し指の水かき部分のしびれと感覚鈍麻(麻痺のどのレベルにも多く見られます)が見られます。程度が重いほど、正座したあとのようなしびれが常にあることが多いですが、しびれはなく、触って感覚がへんという感覚鈍麻だけのほうが軽度のことが多いです。

腕のだるさ(肘から先が多い)や圧迫箇所の痛み(二の腕)などもよくある症状です。

 

橈骨神経麻痺と痛み

麻痺発症時の痛みは誰にでも見られる症状ではありませんが、痛みがあると訴えられる場合、その多くは、上腕(二の腕)にあり、神経を圧迫した部分に打撲痛のような痛みを感じることがあります。しかし、この部分痛みは時間の経過とともに自然にとれていきますので、治療の必要もありませんし、心配もいりません。

橈骨神経麻痺で痛みが問題になってくるのは、発症後からしばらく経過し、手首の動きが回復してきた段階で出現する痛みであり、前腕や手首の強い痛みが出た場合です。痛みはかなりきつく、自力で痛みを回復させるのは難しいケースが多いです。

これは、麻痺と程度が重い方、自力で治そうとした場合、発症からかなり時間がたってから治療を開始した場合、手首にサポータなどをつけて無理に動かした場合などに出やすい傾向にあります。

麻痺を治していくには、その段階、段階において、適切、適量なリハビリが必要ですが、それを超えると痛みが出やすくなります。多く動かせばいいというものではありませんで、注意が必要です。

橈骨神経麻痺の麻痺、しびれの箇所

橈骨神経麻痺の症状は手首~手先の麻痺、しびれです。図のC6部分(第1指と第2指の水かき部分)にほとんどの方がしびれが出ます。程度が重いと、上腕(二の腕)~前腕(肘から下)にもしびれが出ます。

 

写真と動画で見る橈骨神経麻痺

撓骨神経麻痺

グーに握っている状態です。しっかりと握れない、力が入りくい感じがするはずです。

この状態から手首を上に持ち上げることができません。麻痺の程度が悪くなるほど、手首を反らすことが難しくなります。

動画で確認してみましょう。グーに握った状態から上に手首を持ち上げることがかなり困難です。
これがまったく動かないと徒手筋力検査のレベル0に該当します。
この方の場合、少しだけ上げることができますので、ぎりぎりレベル1に該当します。程度としては、重症の部類に入ります。

橈骨神経麻痺 その2 千駄木治療院
橈骨神経麻痺について詳しくはコチラ→

上の方と同レベルの麻痺の患者さんです。二つとも似通っているのがお分かりになるとおもいます。

橈骨神経麻痺になった方がグーにして手首を上げようとすると、グーにしっかり握れない、手首を上に持ち上げられない、肘が上に上がってしまうなどの動きで共通しています。

橈骨神経麻痺 その1 千駄木治療院
橈骨神経麻痺について詳しくはコチラ→

撓骨神経麻痺

パーに開こうとしてもらった状態です。パーに開くこと自体が困難で、指と指の間も開くことができません。

この状態から手首を反らすことはグーの状態から反らすよりもっと困難です。

撓骨神経麻痺

違う角度からのパーの撮影です。指と指の間が開いていないことがわかります。

手首は屈曲のほうへ(反らすとの反対方向)曲がってしまいます。

橈骨神経麻痺

下の手が麻痺したほうの手です。

手首や指を曲げる屈曲の働きをする正中神経は麻痺していませんので、屈曲方向に引っ張られてしまいます。

指を伸ばす、手首を持ち上げるなどの伸展の動きが出来なくなるのが、橈骨神経麻痺の特徴です。

撓骨神経麻痺

麻痺を発症して1.2週間ぐらいで麻痺側前腕の筋肉が萎縮することが多いです。

上の写真では上が麻痺側で下の腕に比べ、細くなっています。

一時的な委縮は避けられませんが、麻痺が回復すれば、筋肉は自然に戻りますので、心配いりません。

 

撓骨神経麻痺の程度

外傷性以外の橈骨神経麻痺は発症から時間が立っていない限りにおいて、その予後は良好であり、治る病気と考えていただいて間違いありません。

問題となるのは、適切な治療を受けられないまま、治らずに時間が経過してしまったケースであり、この場合に、治らない、完全に治らない、しびれ、握力低下、腕の痛みなどの後遺症が残ってしまいます。

橈骨神経麻痺の予後はその程度によって大きく異なりますので、ご自分がどの程度の麻痺なのかを正しく把握することがとても大切です。

麻痺の程度によって治療がすぐに必要か、しばらく様子をみてみるかを正しく判断しなければなりません。

徒手筋力テスト

麻痺の程度は下記の表のように筋力テストでの6段階の評価法があります。治療が必要な麻痺のレベルは2以下です。

橈骨神経麻痺で麻痺する筋肉は手関節の伸展(手首を上に持ち上げる力)、指の伸展(指を上に持ち上げる力)などです。その逆の動き、手関節の屈曲は障害されません。

麻痺の程度ですが、どこを基準にするかで麻痺の程度が違ってきます。たとえば、手首は全く動かないが、指は多少動くなど、計測する部分で違う場合も少なくなりません。

程度状態治療期間の目安
5強い抵抗にさからって完全に運動ができる通院不要
4若干の抵抗にさからって完全に運動ができる通院不要
3重力に抗して完全に運動ができる通院不要
2重力を除くと完全に運動ができる数回~1ヶ月以内
1わすかな筋収縮はあるが、関節は動かない2ヶ月~3ヶ月以上
0筋収縮なし3ヶ月~4ヶ月以上

※1 橈骨神経麻痺は手首を持ち上げられないというのが典型的な症状です。後述の後骨間神経麻痺は、手首は持ち上げることはできますが、指を伸ばすことができなくなります。混同して、手首が上がるから軽症だと間違った判断をしないよう注意してください。

詳しくは後骨間神経麻痺のページをご覧ください。

※2 同じ麻痺レベルであっても治療期間に差があるのは、そのレベルの中でも程度の差があるからです。レベル2の麻痺でも正常のレベル3に近い麻痺もあれば、悪いほうのレベル1に近い麻痺もあります。基本的には麻痺の程度が悪いほど、発症から治療開始までの時間が空いたものほど長くかかります。

 

『麻痺の程度』を図る表

徒手筋力テストの評価表ではわかりにくいという声も頂きましたので、私が考えた麻痺の程度を測る表も参考にしてみて下さい。

手はグーにした状態で検査してみてください。パーで検査するよりも、グーでしたほうがやりやすい、動きやすいのが普通です。

状態程度
グーに握った状態で手首を水平よりも上に持ち上げることができる比較的軽症
グーに握った状態で手首を持ち上げると水平近くまであげられる軽症~中程度
グーに握った状態で手首を持ち上げことはできるが、水平までは程遠い中程度~重症
手首、指にわずかな動きはある 重症
手首は全く動かず、指を上にあげることも全くできない 重症

 

難治性の橈骨神経麻痺(後骨間神経麻痺)

橈骨神経麻痺に比べると少ない疾患ですが、後骨間神経麻痺(下垂指)という似た症状があります。後骨間神経麻痺になると、しびれなどの感覚異常は少なく、指を伸ばすことができなくなります。

橈骨神経麻痺を発症する場合、うたた寝をしていて、腕を圧迫してしまった・・、ベンチや電車、飛行機でもたれかかるように寝てしまい、腕を圧迫してしまった・.・・など、腕の圧迫の結果、寝て起きたら麻痺になっていたなど身に覚えのあることが多いのですが、いつ発症したのかよくわからない、決定的な原因がなくだんだん手が動かなくなってきた、動かなくなった場合は要注意です。(泥酔して覚えていないというのは別です)

こういうケースでは、発症前の様子をよく伺ってみると、麻痺発症の数日~数ヶ月前に腕の激痛が数日続き、その後、手が動かなくなってきたということが多く、痛みはしばらくしてとれたが、麻痺だけは残ってしまったというケースが多いです。

そして、こういう発症の仕方をされた患者さんの多くは、橈骨神経麻痺は比較的少なく、後骨間神経麻痺の割合が多いということが最近わかってきました。

また初診時は橈骨神経麻痺の動きの障害なのですが、治療中盤~後半にかけて指が伸ばせないという後骨間神経麻痺の症状が顕著になってくる症例もときどき見られます。

詳しくは後骨間神経麻痺のページをご覧ください。

 

撓骨神経麻痺の原因

橈骨神経麻痺の原因ですが、大きく分けてふたつあります。

一番多いのが、腕の神経(橈骨神経)を強く圧迫したことで起こる末梢性の神経麻痺です。

次に交通事故や怪我,、術後などの外傷が原因の外傷性の神経麻痺です。

原因1. 圧迫による橈骨神経麻痺(下垂手)の発症

橈骨神経麻痺の原因で一番多いのが、腕の神経(橈骨神経)を強く圧迫したことで起こる末梢性の神経麻痺です。

橈骨神経麻痺になった原因がわかっている場合

麻痺になった原因がわかっているものには次のようなケースがあります。

前の晩、腕枕をずっとしていた(新婚旅行で発病される方も多いことからハネムーン症候群とも言われますが、これが原因で発症したという方にはまだお目にかかっていません)、ベンチの背もたれに脇の下を挟むような姿勢を続けていた、横に肘掛のある椅子にもたれるようにうたた寝した、電車で座席の横のポールに腕をあてて寝ていた、飛行機やバスで肘掛によっかかるように寝ていた、お風呂で脇下を圧迫するように寝てしまった、緊縛による事故など腕や脇下を圧迫するようなことをした覚えがあり、発症したものです。

なんらかの思い当たる原因があってその直後から手が動かなくなったのであれば、まず末梢性のもので一時的な神経麻痺と考えます。

こちらのケースでは因果関係がはっきりしていますので、脳梗塞などの心配がないものが多いです。

 

橈骨神経麻痺になった原因がわからない場合

どういう状況で発症したのかわからない場合があります。このケースでは、必ず、病院を受診後、ご連絡ください

まったく何の覚えもなく発病した時は、なにか他の原因から起きている場合もありますので、この場合は要注意です。

また麻痺を発症する前に肩や首の激痛があり、痛みは軽減したものの、麻痺を発症する場合があります。こういうケースでは起床時の発症ではなく、起きている日中にいつとはっきりわからないうちに麻痺が起こることが多いのですが、非常に難治のものがあります。

POINT 一度病院を受診してからご連絡ください

 

原因2. 外傷性の橈骨神経麻痺

怪我が原因での橈骨神経麻痺は上腕骨の骨折で麻痺、腕相撲でのらせん骨折後の麻痺、肩関節の脱臼が原因で麻痺してしまったものや小児に多い上腕骨顆上骨折後の橈骨神経麻痺、正中神経麻痺などが外傷性の撓骨神経麻痺において多い原因です。

また骨折治療の処置として、固定のためプレート、髄内釘を入れたり、抜釘したときに神経を損傷し、麻痺してしまったというケースもありますが、こちらも外傷性として考えています。プレートより髄内釘でのご相談のほうが多いです。

圧迫による麻痺に比べ、その状態は様々であり、治るか、治らないかは神経の状態次第といえます。切れてしまった、もう回復の余地がないほど損傷してしまったものは対処のしようがありません。また、麻痺から長い時間が経過してしまったものも多くは治らないものが多いのです。

治る可能性があるものは、神経自体への損傷は少なく、麻痺してからまだそれほど時間が経過していないものでこういうケースではお役にたてる場合が多いです。

交通事故でむちうちから橈骨神経麻痺になる場合がありますが、このケースでは、骨折などの外傷がなく、麻痺が起こったのもであれば、すぐに治療を始めれば、完治できるものが多数です。

その他、骨折後、ギブスで固定され、ギブスをはずしたら動かなくなっていたなどギブスの圧迫でおこる場合があります。この場合も骨折時に神経への外傷がなければ、すぐに治療を始めれば、治るものが多数です。

 

橈骨神経麻痺(下垂手)の治療

初回の治療でもっとも重視していること

橈骨神経麻痺になった患者さんの一番の心配事は「ちゃんと治るのか?」「どういう治療を受ければ治るのか?」、様々な情報が溢れるなか「治療法としてなにが正しいのか?」ということだと思います。

初回の治療では、この不安をまず解消して差し上げること、こういうふうに治療すれば、麻痺が改善していくということを、患者様が実感、納得していただけるよう治療を進めます。

発症後、すぐに治療を開始した橈骨神経麻痺は、重度の麻痺を除き、治療直後には「少し楽になった」「少しだけ動かしやすくなった」など改善を実感できることがほとんどです。

適切な治療を受ければ、その直後の状態が改善するというのをご自分で体感できれば、この治療を続けた先に治癒があるという道筋が見えてきます。

初回の治療では、ここで治療を受ければ、改善するんだという実感をもっていただくことがとても大切だと思います。なぜなら、麻痺の治療はすぐに治るというものではないからです。

この治療を受ければ改善するという実感を1回、1回の治療で感じ、体感し、納得していただくことが、治療を続けていく強い動機になっていきます。

 

末梢性の橈骨神経麻痺の治療

すぐに適切な治療を始めることが回復の鍵

末梢性の橈骨神経麻痺は一時的に神経が麻痺している状態ですので、麻痺の状態から一刻も早く開放しなければなりません。

1、2回の治療で治るというものではありませんが、発症後すぐに治療を開始すれば、軽度なもので数回~1ヶ月、中程度のもので、1、2ヶ月以内、重度のレベル0からの治療は3ヶ月~4ヶ月ぐらいが目安です。
橈骨神経麻痺の治療実績も参考にしてください。時間が立てば、立つほど治りにくくなってしまいます。顔面神経麻痺もそうなのですが、麻痺の治療は、一日も早く治療を始めることが大切です。

軽度の橈骨神経麻痺は自然に治っていくものもあります。治療が必要ないものもあるのですが、どういう経過をたどるかは誰にもわかりません。そのままにしておいて自然に治っていけば、それはそれでいいのですが、3週間とか4週間してあまりよくならないからと来院されて、治療開始が遅れると、格段に治り方が悪くなります。

ですから、まずすぐに治療を始める、そしてある程度神経が回復して動くようにしてからご自分でリハビリなどに励むという方法が一番いいと思います。様子をみるのは1週間ぐらいにしておくのが無難です。

特に音楽家や画家、作家など手が使えないとどうにもならない職業の方は、すぐに受診されることをお勧めします。治療開始が遅くなると、それだけ復帰が遅れます。

 

治療方法(どうしたら治るか?)

橈骨神経麻痺は、頚椎のC5~T1という骨の間(椎間孔)から出た神経が腕に分布しています。麻痺を発症される方のほとんどはこの神経の出口の部分に問題があり、発症以前から腕への神経の通りがよくないという問題を抱えていらっしゃる方がほとんどです。直接的な発症の原因は上腕の圧迫が多いですが、発症しやすい状況に以前からあったという方がほとんどだと思います。

橈骨神経の走行

上の図でオレンジ色の束が神経で橈骨神経もこの束の一部です。橈骨神経は頚椎のC5~T1という骨の間(椎間孔)から出ています。この橈骨神経の走行をガスの元栓とコンロに例えるならば、神経の出口(C5~T1という骨の間(椎間孔)=ガスの元栓であり、動かない手首=火が燃えないコンロという関係です。

もともとの元栓が締まっているのではガスが燃えないのは当たり前です。コンロに火をつけるには元栓を開かなければならないように麻痺している手首を動くようにしていくには、この元栓部分=(C5~T1という骨の間(椎間孔)を開くように治療していかなければなりません。わかりにくいとは思いますが、なんとなく通りが(通じ方)悪いんだと思っていただければいいと思います。橈骨神経麻痺の治療で絶対にはずせないポイントはその通りを妨げている頚椎のC5~T1部分の出口(椎間孔)の治療です。ここをどう開通させるかが治療の決め手になります。

この部分の治療は手技で行います。手技といっても患者さまの側は触られているという程度の極めてソフトな方法で滞りを解消して腕のほうにスムーズに神経を開通させるのが目的です。

元栓を開くよう治療すると、腕への神経の通りがよくなりますので、即座に少しだけ手首が動きやすくなります。ガスの元栓を開けが、火は大きく燃えるのと理屈は同じです。ここまで患者様がわかるように説明しながら治療しますので、一度治療を受けて、体感していただければ、「こういう治療を受ければ治るんだ」という実感が持てますし、治療の方向性が理解いただけると思います。

はり治療は有効ですか?」とよくご質問を受けます。病院や整形などでは「特に治療法はない」といわれることが多いですので、なんとなく「はりが効きそう」というイメージがあるのだと思います。当院でもはりを使うのですが、この症状に関してははり治療は補助的に使うに過ぎません。

まずは神経がきちんと腕に流れるように開放させることが麻痺を治していくための絶対条件です。その上ではり治療・低周波などの補助的にうまく活用していくとより効果的に治療が進みます。それと同時に、手首や腕を動かすリハビリを続けます。麻痺している神経に対して刺激を与え続けるのが大切です。

動かない手を無理やり動かそうとすると力をとても使いますので、腕の筋肉の疲労、肩や首のこり感、前腕の痛み、手首の甲の痛みなども出現します。リハビリと同時にこれら筋疲労も治療していくことが大切です。手首の動き、指の動き、しびれ感などが回復し、握力の回復が最後という順で治っていくのが一般的です。

治療ごとに手首の可動する角度や個々の指の動き、握力の測定などを行いながら治療を進めますので、客観的に治療の効果を実感できます。早期に適切に治療を受ければ、末梢性の橈骨神経麻痺の予後は良好です。治る病気と考えて問題ないと思います。

繰り返しになりますが、時間が立つ程、治りにくくなります。数ヶ月もしてから治らないとご相談を受けますが、麻痺レベルの表を見ていただくとわかるように一番悪い状態のレベル0であっても、治療期間は3ヶ月~4ヶ月ぐらいですので、2ヶ月あれば、状態としてはかなりよくなっていないとおかしいのです。

もし、治療を受けていて、1ヶ月たってもほとんど改善しない場合は、その治療は効いていない、適切でない治療をただ続けていると考えて間違いありません。もしビタミン剤だけ飲んで、様子をみていて、1ヶ月しても改善の実感がなければ、それ以上待っても自然治癒は難しいと考えるべきです。

橈骨神経麻痺の治療は早期に治療を始めれば、治療前と治療後の改善が1回ごとに実感できなくてはなりません。骨折などの治療は全国どこでも同じレベルの治療が受けられますが、橈骨神経麻痺はマイナーな病気だけに、どこでもという訳にはいきません。

もし治療の効果がいまひとつ、治りが悪いと感じた時は、いい治療院の選び方を参考にしていただいて、ご自分が受けている治療が適切かをご自分で判断することをしないと、のちのち治らないという大きな不利益を得ることにもなりかねません。

 

外傷性の橈骨神経麻痺の治療

問題が多いのはこちらの外傷性の麻痺です。 圧迫による麻痺に比べ、その程度は様々であり、治らないなどの問題が多いのが外傷が原因の橈骨神経麻痺麻痺です。外傷性の橈骨神経麻痺では、その予後は次の3つのケースに分かれます。

1 治るもの
2 ある程度までは治るもの
3 治らないもの

これらのどれに該当するかは数回治療してみると、ある程度は予測できます。なぜなら、治るもの、ある程度までなおりそうなものは、数回治療すれば、改善が見られるようになるからです。逆に、数回治療しても、全く変化がない、改善の兆しが見られないものは難しいということになります。怪我から時間が立てば立つほど、難しくなります。

とりあえず、試しに治療してみるという形になってしまいますが、改善する例も多く経験していますので、諦めるまえにご相談いただければと思います。

 

交通事故(むちうち)後の橈骨神経麻痺

交通事故でむちうちになった後、手が麻痺してしまったというご相談が時々あります。

首や上腕、肩関節外傷(骨折や脱臼など)があり、麻痺したものは、外傷性の橈骨神経麻痺に属しますので、治るか、治らないかの予測は基本的にできません。

一方、外傷のないむちうちで、しばらくして麻痺が起こったものに関しては、適切に治療すれば、治るものがほとんどです。

むちうちで橈骨神経麻痺を発症するケースでは、事故直後から麻痺というケースはあまりありません。事故後、しばらくしてから麻痺に進むケースが多数です。

発症後時間がたちすぎると治療が難しくなってきます。圧迫による麻痺と同様、発症したら、1日も早く治療を開始することが大切です。

交通事故被害者の場合、自賠責保険を使えば、自己負担なく、橈骨神経麻痺の治療が可能です。

 

橈骨神経麻痺(下垂手)の治療間隔

橈骨神経麻痺の治療は発症後なるべく早く始めることが後遺症を残さないために大切です。

発症から時間が立ち過ぎてしまっている場合や、発症後すぐに治療を始めても、発症初期の治療が十分足りていない場合は、のちのち治りにくくなったり、後遺症が残る可能性が出てきます。

麻痺の程度にもよりますが、発症後、2、3週間ぐらいは集中的に治療すべき時期であり、この間は、なるべく頻繁に治療するのが望ましいです。この時期に集中して治療すると、のちの治療がスムーズに進みますし、後遺症が残る可能性がきわめて少なくなります。逆に、この時期の治療が足りないと、その後の回復のペースが遅くなったり、後遺症が残ってしまうケースが出てきます。

その後の治療間隔は最低2回/週と考えてください。

1ヶ月~1ヶ月半治療すると、状態はかなり改善してきます。また自力で治っていくだけの治癒力が出てきます。この治癒力が出てきますと、ある程度の間隔を空けても問題ありません。治療にいらっしゃらない間でも少しずつ自力で回復する力が出てくるからです。

橈骨神経麻痺の治療は、発症直後は集中的に、改善するにしたがって、少しずつ治療間隔を空けていくというのが、いままでの経験上一番望ましい治療間隔だと思います。

 

橈骨神経麻痺の治療実績

当院では長年、橈骨神経麻痺の治療をしてきて、約2500件の症例を積み重ねてきました。
以下のページに随時治療実績を追加掲載していますので、ご覧ください。

橈骨神経麻痺の治療実績 記事一覧

 

診察のご案内

橈骨神経麻痺(とうこつしんけいまひ)のことなら当院へご相談ください

 

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住 所
東京都文京区千駄木1-22-28ネオハイツ千駄木 1階
電話番号
03-3827-6588

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