橈骨神経麻痺と診断されまでの過程はさまざまで問診だけで診断される場合、レントゲンやMRIなどの検査を受けたのち橈骨神経麻痺と診断される場合などいろいろな過程で診断されたのではないでしょうか。
診断後の検査のひとつに「筋電図」がありますが、これは神経の伝達速度を調べたり、神経のどこの部分に一番障害があるのかを調べるものです。
この検査を受けたほうがいいか?はその発症の仕方によると考えています。
まず受けたほうがいいと思うケースは骨折や大きな外傷の結果、橈骨神経麻痺が起こった場合です。けが(外傷)の場合は、さまざまな状況が考えられます。けがは大きくても神経への損傷は免れる場合もありますし、逆に神経の損傷を伴うものもあります。つまりいろいろな可能性が考えられるわけで、神経自体への損傷があるのか、ないのかを見極めることがとても大切なことだからです。
一方、うたたねなどの自分の体重などで圧迫したケースで神経に回復不能なほどの損傷を起こすことは考えにくいと思います。ですから、あえて痛みを伴う検査はしなくていいのではと個人的には考えていますが、念のためにと受けたいという方ももちろんいらっしゃると思いますので、そういう方は受けてみればいいと思います。
要するに外傷によるものでなければ、どっちでもいいわけですが、なぜどっちでもいいかといいますと、「筋電図検査」はあくまでも「検査」だからです。
一度受けた方はよくお分かりだと思いますが、検査を受けた結果、「神経の伝達速度が遅い」とか「この部分の神経の伝達に異常がある」と言われても、それは検査を受けたというだけであって、その先の治療法あるわけではありません。
検査の結果次第でなにか特別の治療法があるのであれば、それは有意義なことですが、検査を受けても受けなくても 「治療法は特にない」「ビタミンB12の処方」では解決にはつながりません。
一番大切なのは「検査」や「検査結果」ではなく、この麻痺をどう治療していったらいいのか?どういう治療が適切なのか?という具体的な解決策の認識をきちんと持つことだと思います。