姿勢は自分で治せない

2018/05/20カテゴリー:臨床奮闘日記

「姿勢は自分で治せない」と聞いて皆さんはどうお考えになるでしょう?もう少し正確に言えば、「意識している間だけはいい姿勢を維持はできるけれど、忘れてしまえば、維持できない」と言い換えることができると思います。

「腰を丸くしない、背中を伸ばす」などいい姿勢のイメージはだれでもわかっていることだと思うのですが、これを「あまり意識しなくても、いい姿勢を保持できる」ようにしてあげること、ここに治療を受ける意義があるのです。

たとえば、どこかで治療を受けて、「これからはこういう風に座ってください、腰を伸ばした姿勢を心掛けてくださいと」と説明を受けたとしても、それだけではだめですよね。なぜなら四六時中自分の姿勢を気にしながら生活できる人などいないからです。意識がほかのことへ向けば、またもとの悪い姿勢に戻ってしまします。

人間は立っているときは体を伸ばせることが多いのですが、これは立位という姿勢が比較的体を伸ばしやすい姿勢であるということ、歩いているときに猫背で下を向いて向いていては歩きにくいということもあり、無意識に体の伸ばそうという意識が働いているのだと思います。腰の調子が悪いときに座っている状態から立とうとして、「腰の調子が悪いから腰が伸びない」と気になった方は多いと思います。このように立った状態で腰が伸びないとそのことを意識し、修正しようと気をつけるものなのです。

ところが、座っている状態では、猫背姿勢であっても作業に支障あることが少ないと思います。猫背姿勢になっていたとしても立っているときほど自分の姿勢・状態に意識は向きません。するととだらんとした姿勢になりがちになります。

一日のなかで座っている時間が長いことを考えれば、その時間なるべく意識しなくとも自然体として腰が伸びるという状態に調整してあげれば、一日のうちの多くの時間はまあまあの姿勢を保てるということになります。

ではどうすればいいのか?悪い姿勢には骨格的な問題、筋肉の問題が複雑に絡み合っています。簡単に言えば、意識しなくても自然にいい姿勢に保持できるよう体を調整しなければならない、そのための治療ということになります。

ではどう治療していくか?そのためにはいろいろな課題がありますが、骨格的な問題は非常に複雑ですので、今回は説明しやすい筋肉の問題についてお話します。

腰の部分を例にしますと、骨盤を含め腰椎の部分は横から見た場合、前弯と言って前方へのカーブがあるのが正常な状態です。上の図で左側がおなか、右側が背中です。おなか側のほうにへこんでアルファベットのCのような形これが前弯です。

この腰椎の上に胸椎がありますが、胸椎は前弯とは逆の後弯が正常で(アルファベットの逆C)、その上の頚椎はまた前弯になっているのがあるべき体のバランスです。

体は腰椎の前弯→胸椎の後弯→頚椎の前弯となっているのがバランスのとれた状態なのです。

体のバランスに問題がある方はこの前弯-後弯-前弯のバランスが崩れています。その原因は一つは骨格的な問題、もうひとつが筋肉の問題です。

ここでは筋肉の問題だけ解説しますが、なぜ筋肉が問題でバランスが崩れるか?それは、縮むべき部分が縮まない、伸びるべき部分が伸びない、つまり筋肉の伸びたり、縮んだりのバランスがとれていないというところにあります。正常な筋肉の状態とは、収縮がスムーズに行われる状態、柔軟性があるのがいい筋肉の状態と言えます。この状態が損なわれると、筋肉がスムーズに伸び縮みできなくなり、結果として、いい姿勢の保持が困難になります。

これを治療していくには、どこが縮まないのか?どこが伸びないのか?を考えなら治療していかなければなりません。1.2回では難しいのですが、この作業をしばらく続けていくと、筋肉が自然に伸び、縮むように改善していきますので、意識しなくても、自然にいい姿勢が保持できるような体が変化していきます。筋肉の状態さえまあまあの状態であれば、それほど意識しなくても、自然にいい状態になるというのが正常であり、ご自分の若いころのことを思い返せば、姿勢など気にもかけなかったはずで、それが正常なことなのです。健康とは無意識ですよね。結局それと同じことで、いちいち考えなくてもいい状態を保てる、それが理想的な姿です。

自分で意識し、気をつければ、姿勢はよくなるというのは間違った認識です。

姿勢は顔色と一緒なのです。顔色が悪くても自分で治せないように、姿勢も自分では治せません。まずはいい姿勢が自然に保持できような状態に調整してあげる、その上で自分でも時々意識して生活するようにすると体の状態はだいぶ改善されます。

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